- 「iPhoneを水没させてしまった」
- 「しかし、通常どおり使えている」
- 「なぜ、水没させていたのに使えているのか不思議だ」
上記のような状態にある人もいるでしょう。iPhoneを風呂などに水没させても、案外まともに動いているように見えるのは、珍しい現象ではありません。
しかし水に浸けている以上、色々と不安に思う部分もあるでしょう。本記事ではその点と、水没させたときの正しい対処法などを解説します。
iPhoneを水没させてなんともなかった...と決めつけるのは間違い
まず知っておいてほしいのが、「iPhoneを水没させてなんともなかった」というのが、間違いだという点です。
たしかにiPhoneは防水性が高く、実際に水没させてから引き上げても、通常どおり使えるケースもあります。
ただしiPhoneの防水加工は、経年劣化で少しずつ弱くなるものです。買って数ヶ月の場合はまだしも、ある程度使用期間が伸びているなら、浸水を許している可能性も十分に考えられます。
もしiPhoneを水没させたら、「なんともなかった」と考えるのはやめましょう。
またナンバリングが古ければ古いほど、防水性は低くなります。最新のものであれば防水性も高いですが、型落ちであれば経年劣化も絡み、浸水のリスクはより大きくなるといえるでしょう。
iPhoneを水没させたときの正しい対処法
iPhoneを水没させてしまったら以下の手順で対応しましょう。
- iPhoneの電源を落とす
- できる限り水分を拭き取る
- ジップロックに乾燥剤と一緒に入れる
- 数日の間、風通しのよい場所においておく
まずiPhoneを水没させてしまったら、とにかくiPhoneの電源を落としましょう。この時、「なんともなさそうだ」と考えて、iPhoneの電源を入れ直したりしてはいけません。それが原因でショートして、再起不能に至る可能性もあります。
そして、できる限り水分を拭き取りましょう。ただし内部まで入り込んだ部分まで深追いする必要はありません。これらの水分はあとで乾燥剤にて吸水できます。
続いてジップロックにiPhoneと乾燥剤を一緒に入れて保管しておきましょう。2、3日経ったら電源を入れ直します。
この方法で、iPhoneはほぼ間違いなく通常どおり使えるようにはなるはずです。
ただし一度でも水没させたなら、「iPhone本体の奥深くに水分が残っている」という可能性がついて回ります。
水没させた経緯を忘れた頃に、基盤への浸水やショートなどの重大な故障が起こるかもしれません。
一度水没させただけでも大きなリスクが残る点には注意しましょう。
iPhoneを水没させたときにやっててはいけないこと
iPhoneを水没させた場合、以下のような対策をとってしまう人がいます。これらは正しいように見えて、実際には間違ったやり方です。
- ドライヤーで乾かそうとする
- 冷蔵庫に入れる
- iPhoneを上下に振る
- 充電しようとする
まず、ドライヤーで乾かすのは、熱によるiPhoneの不具合を引き起こすのでNG。
冷蔵庫に入れると、結露によって浸水する可能性があるので、これも避けましょう。
またiPhoneを上下に振り、水を追い出そうとするのもNG。この動作がiPhoneの奥部に水分を届けてしまうかのしれないから。
一番やってはいけないのは、iPhoneを充電するケース。これをやるとiPhoneがショートし、再起不能になる可能性があります。
これらはすべて、正しいように見えて間違った対処法です。実行しないようにしましょう。
iPhone XS以降なら、水没しているかどうかアラートを出してくれる
iPhone XS以降の場合、水没しているかどうかアラートで教える機能が搭載されています。この場合「Lightningコネクタが液体を検出しました」と表示されます。
もしこの表示が出たなら、水没しているものとみなし、いったん乾燥させるようにしましょう。ここで無理やり接続すると、やはりショートが起こる可能性が出てきます。
修理をするくらいなら買い換えるのがおすすめ
もしiPhoneを水没させたなら、修理する方法も考えられます。しかし、それよりも素直に買い換えるのがおすすめです。
iPhoneを水没させた場合、修理センターができるのは端末の交換のみ。そうすると高額な交換費用が発生します。その金額は、おそらく50,000円以上にはなるでしょう。
これなら新しいiPhoneを購入したほうがマシだと、誰しもが思うでしょう。
しかも買い替えであれば、オンラインショップ購入にて端末料金の割引や利用プランの長期割引を利用できます。これらを活用すれば、数万円程度負担額をおさえられるケースもあります。
もしiPhoneを水没させたなら、オンラインショップでの買い替えも検討してみましょう。
【補足】iPhoneは防水仕様だから、水没しても問題ない?
「そもそもiPhoneは防水加工されているし、水没しても問題ないのでは?」と思っている人もいるでしょう。
しかし、この認識は誤りです。iPhoneはたしかに防水性が高く設計されています。防水性能の尺度であるIEC企画において「IP68等級」を獲得、これは「水深6m、最長30分まで水没していても耐えられる」という水準です。
かなり高い防水性を有していると言えるでしょう。
ただし、これも完璧ではありません。防水性は通常の使用において少しずつ弱まっていきます。
たとえば防水機構のひとつである防水シールは、経年によって少しずつ剥がれていきます。この状態だと、iPhoneの浸水を完璧には防げません。
このように防水性がやや不安定である点は、理解しておく必要があるでしょう。
まとめ
本記事ではiPhoneを水没させた場合のことを解説しました。見た目にはなんともなかった、と思うかもしれません。
しかしこの場合でも、内部には水分が入り込んでいる可能性もあります。そうすると今後、忘れた頃にショートなどの不具合が起こるかもしれません。
こういったトラブルを避けるためにも、iPhoneが水没したら買い替えを検討するのがおすすめです。