かつてないほどの盛り上がりを見せる、三大キャリア同士での値下げ合戦。
2020年12月あたりから、何度も新しいプランが発表されています。
しっかり追いかけていないと、一番オトクなプランを見逃してしまいそうです。
そして2021年2月18日、ソフトバンクがまたしても新しいプランを提供。
これはKDDIに対する”対抗プラン”であり、また一回り安いプランに仕上がっています。
本記事では、ソフトバンクの新プランについて、詳しく解説します。
ソフトバンクの新対抗プラン「LINEMO」とは?
(引用:SoftBank)
ソフトバンクの新対抗プラン「LINEMO」は、先ほども触れたとおりKDDIへの対抗プランです。
つまりpovoを全体的にブラッシュアップしたような、たいへん魅力的なプラン。
まずはLINEMO自体がどんなプランなのか、チェックしてみましょう。
基本的なプランのしくみ
LINEMOのポイントを簡単に解説すると、
- auとドコモより550円(税込)安い、月額2,728円(税込)
- データ通信量は20GB
- 1回5分以内の通話オプションを月額550円(税込)で付与
- 5G対応
- LINEでの通信はデータ通信量にカウントしない
- 提供開始は2021年3月17日
というものです。
後ほど詳しく解説しますが、基本的にはauのpovoと同水準に仕上がっています。
データ通信量は大容量の20GBで、これはもう最低限クリアできている形ですね。
そして通話オプションをつけたとしても、月額料金は2,980円と、かなり強力なプランとして仕上がっています。
LINEとのシナジーがすごい!
LINEMOだけの特徴として、「LINEとのシナジーが強い」という点が挙げられます。
先ほど触れたとおり、LINEMOでは、「LINEの使用によって発生したデータ通信量」を、データ通信量としてカウントしません。
つまりLINEは使い放題であり、LINE通話を利用するならほとんど”通話し放題”の状態になります。
また、夏以降はLINEのクリエイターズスタンプを無料で利用できるのもポイント。
クリエイターズスタンプはなんと700万種類以上あり、とんでもないバリエーションのスタンプを自由に利用できます。
またサポートにおいては、LINEを介した形で提供される見込み。
つまり困りごとがあれば、使い慣れているLINEをとおしてサポートしてもらえるわけです。
いちいち電話をかける必要もありません。
その他
その他のLINEMOの仕様について触れておきましょう。
実際の運用で関わりそうなポイントについては、以下のような対応が取られています。
通信制限時の対応 | 1Mbpsの速度で通信可能 |
国際ローミング | 米国、フランスなどの先進国では利用可能 |
通話品質 | VoLTE対応が見込まれる |
通話オプションのバリエーション | 1,650円(税込)/月で、国内通話無料になるオプションあり |
回線 | ソフトバンク |
eSIM | 対応 |
ソフトバンク「LINEMO」のデメリットとは?
上記のとおり、LINEMOはかなり魅力的なプランとして仕上がっています。
少なくともauのpovoに対する対抗プランを名乗るうえで、決して恥ずかしくない内容です。
ただし、デメリットがまったくないわけではありません。
LINEとのシナジーを追求したことから、LINEMOは少し特殊なプランに仕上がっています。
よって、デメリットについても意外なところで見受けられるのが特徴です。
後々で困らないように、今のうちによく知っておく必要があります。
デメリット①キャリアメールが使えない
まず、なぜか「キャリアメールが使えなくなる」というデメリットがあります。
つまり、「softbank.ne.jp」・「i.softbank.jp」のメールアドレスは使えなくなるわけですね。
要するにLINEMOに乗り換えるなら、フリーメールアドレスを用意しなければいけません。
デメリット②従来の割引などとは切り離される
ソフトバンクでは、
- 家族割引
- Yahoo!に関連した特典
- PayPayに関連した優遇
といったものが用意されていました。
これで利用料金を目減りさせられるのがメリットだったわけです。
しかし、LINEとのシナジーを追求した結果なのか、LINEMOではこういった待遇はすべて消滅しています。
代わりにLINEを相当に使いこなせるようになるわけですが、ここに納得できるかがポイントとなるでしょう。
ただし、LINEMO自体がとんでもなく安いプランなので、工夫すれば従来よりも安くできる余地はあります。
デメリット③オンライン契約しか用意されていない
LINEMOは、現状ではオンライン契約して対応していません。
店舗契約に慣れている人は、少しとまどう場面も出てくるでしょう。
ただし、逆に言えばいちいち店舗まで行かなくてもよい、ということでもあります。
さいごに:ソフトバンクとau、で新プランを比較
先ほども触れたとおり、LINEMOはauのpovoを意識した対抗プランです。
結果としてどちらがすぐれているか、特にauとソフトバンクユーザーからしてみれば興味深いところ。
主要な項目において、それぞれのプランを比較してみましょう。
項目 | LINEMO | povo |
月額料金 | 2,728円(税込) | 2,728円(税込) |
データ通信量 | 20GB | 20GB |
5分以内の通話 | 月額550円(税込) | 月額550円(税込) |
5G | 利用可 | 利用可能 |
申込方法 | オンライン・LINE | オンライン |
家族割 | なし | なし |
開始時期 | 2021年3月17日 | 3月中 |
その他の特性 | LINEが実質使い放題 | ”トッピング”でカスタマイズが可能 |
上記のとおり、LINEMOとpovoは”ほとんど同じ内容”だと言えます。
どちらか一方が優れているとは、なかなか断言しづらいところです。
唯一の違いは「その他の特性」でしょう。
先ほども触れたとおり、LINEMOにはLINEとのシナジーがあります。
一方でpovoは、「トッピング」が存在するのがポイントです。
トッピングとは、要するにオプションのことですね。
たいていのトッピングはさほど目新しいものではありませんが、「220円で、24時間、データ通信し放題」になるというものがあります。
また、トッピングは今後も次々と追加されていく見込みです。
これは、LINEMOには(今のところは)ない特性と将来性だと言えるでしょう。
と、両者とも工夫を凝らして、できるだけ他社にはない強みを演出しようとしています。
こういった違いが自分自身にフィットするか否かが、選ぶうえでのポイントとなるでしょう。