日本の携帯電話が広く普及し始めたのが、1990年代のことです。
まだPHSと共存していたわけですが、いつの間にか携帯電話が主流になって一人1台持つ時代を迎えています。
ただ、今は圧倒的にスマートフォンの時代が到来しており、ガラケーとも呼ばれるフィーチャーフォンのシェアは一部ビジネス用やまだスマートフォンに乗り換えていない高齢者が保有しているのみです。
シェアが低下している中で、フィーチャーフォン向けのサービスが年々終了するパターンが増えています。
ここでは、最近になって終了した主なサービスについて紹介します。
フィーチャーフォン自体のサービス終了は?
まずはじめに、フィーチャーフォン自体のサービス終了時期についても、実は各キャリアで明確になっています。
各社の終了タイミングは、次のようになっています。
ドコモ
ドコモでは、FOMAとiモードのサービスがあります。
それぞれ、2026年3月31日でサービス終了することが明らかになっています。
まだまだ先の話ですが、すでに表明しているというのは主に企業向けのサービスで大きな影響を受ける可能性があるためです。
一般ユーザーであれば、スマートフォンに乗り換えることで乗り切れますが、企業向けではシステム開発が強いられる可能性があります。
よって、まだ先の話ではありますが2026年3月31日のサービス終了に向けて準備を促しているという側面があります。
また、一歩早くフィーチャーフォン向けインターネットサービスであるiモードのトップページとして有名な、iMenuの検索機能が3月をもって終了しています。
ボックスにキーワードを入力すると、知りたい情報を検索できるサービスで2006年から提供していたのですが、主にGoogle検索にシェアを奪われて終了した形となっています。
au
auの場合、ドコモよりも早く2018年に3G携帯電話向けサービスであるCDMA 1X WINを2022年3月末で終了することがアナウンスされています。
CDMA 1X WIN対応機種とauの高音質通話サービスであるau VoLTEに非対応の機種は、必然的に利用できなくなるのです。
高速データ通信が可能なauの4G携帯電話向けサービスである4G LTEや、高音質通話が可能なau VoLTEの普及に伴って利用者数が減少していることが主な理由です。
また、快適にau携帯電話サービスを利用できるために、より良い通信環境の整備が必須となるため、周波数の有効活用を進めることが表明されています。
ソフトバンク
大手キャリアの中で、最も遅くサービス終了を表明したのがソフトバンクです。
2019年末に、周波数の有効利用により安定した品質で、快適な通信サービスを提供することを理由として、2024年1月下旬に3Gサービスが終了の運びとなっています。
今後もも高速で大容量で安定した通信サービスの提供を促進し、顧客満足度を高めるための決断であります。
電子マネーや金融サービスが相次いで終了
早ければ2022年には終了するフィーチャーフォンサービスですが、それに連れて終了が表明されているのが、電子マネーや金融サービスのアプリなどです。
主に終了が表明されているアプリやサービスは、以下があります。
auじぶん銀行
auじぶん銀行は、比較的まだ誕生して間もないサービスの一つです。
au系サービスの中核を担っており、最近ではauペイとの相性の良さでも有名ですよね。
そのauじぶん銀行において、フィーチャーフォン向けのサービスが2020年9月に終了します。
ケータイバンキングやケータイ向けサイト、カードローンが利用できなくなるので、利用者としては注意が必要です。
nanaco
nanacoは、主にセブンイレブンなどで利用できる電子マネーです。
比較的早期にサービス開始したことで、今でも多くのシェアを獲得しています。
また、お財布ケータイでも決済できたというのも当時は画期的でした。
ただ、今ではスマートフォンでも当たり前のように決済できるようになったので、メリットが薄れたのは事実です。
そして、8月31日までにフィーチャーフォン向けのアプリで新規入会やクレジットチャージ、残高確認、利用明細照会などの各種サービスが終了します。
QUICPay
QUICPayは、JCBカードを実質的にカードレスで決済できる魅力的なサービスです。
こちらも、フィーチャーフォンのおサイフケータイ機能で決済できたのですが、ドコモ端末では2020年12月1日、KDDIとソフトバンク端末は10月31日にサービス終了します。
他に多いのが証明書の期限切れによるサービス終了
明確にサービス終了しているサービスもあれば、いきなりサービスが終了する可能性も想定されています。
この原因となるのが、証明証の期限切れによるものです。
年々ウェブ技術が進化しており、セキュリティレベルが供されています。
それに従って、新しい証明書への更新や、強固な暗号化通信に対応するアップデートで各社が対応しているのですが、シェアが低下している中でどれだけのリソースが今後も割かれるかは不透明な状況です。
よって証明書の有効期限が切れたり、暗号化通信の方式が変更になることで突如サービス終了を迎える可能性が十分あります。
ソフトバンクは乗り換えで最大12万円以上の割引を打ち出す
引用:ソフトバンク
年々サービスが縮小しているフィーチャーフォンですが、特にスマートフォンへの乗り換えを促しているのがソフトバンクです。
2020年7月15日から、4Gや5Gに対応していない3GやPHS製品を利用中の方に向けて、機種変更または番号移行、他社から乗り換えによる回線契約と同時に対象機種を購入した場合に割引する3G買い替えキャンペーンがスタートしました。
割引額は最大121,680円と圧倒的に高い金額を設定しており、最新機種の高スペックモデルも無料で購入できる金額というのは魅力的ですね。
期間は特に定めておらず、決まり次第発表される予定となっています。
早めの対応が必要
まだフィーチャーフォンを使い続けている方は、いずれ訪れるサービス終了に向けて早めの準備が必要です。
各社で乗り換えキャンペーンを展開しているので、ぜひ有効活用してほしいですね。