auには「UQモバイル」、ソフトバンクには「ワイモバイル」と自社が運営する、いわゆるサブブランドがありますが、ドコモにはそれがなく、待望論がありました。
若干、形は変わったとはいえ、あまりスマホを多用しない小容量ユーザー(おもにスマホ初心者)向けの『ドコモのエコノミーMVNO』が登場しました。
ここでは、『ドコモのエコノミーMVNO』の詳細と、同容量プランの他社との比較を中心に述べていきたいと思います。
ドコモのエコノミーMVNOとは?
そもそもMVNOとは、自社では回線を構築せず、回線のあるキャリアから回線利用料を支払って運営している事業者、日本では格安SIM、格安スマホと言われています。
つまり、UQモバイル、ワイモバイルのような自社のサブブランドを作ったのではなく、(同じNTTグループの)「OCNモバイルone」とキッズプランに定評がある「トーンモバイル」のドコモ向け料金プランをドコモショップで申し込めるようになったということです。
「ドコモのエコノミーMVNO」のポイントとしては、
- ドコモショップで申し込み、サポートを受けることができる
全国のドコモショップ実店舗で申し込み、初期設定の手伝いなどサポートを受けることが可能です。
ドコモ、OCN、トーンモバイルともにインターネット上での申し込みはできず、ドコモショップのみとなります。修理受付もドコモショップでできます。 - dポイントが貯まる
ドコモのエコノミーMVNOでは、ドコモ契約者同様、dアカウントとの連携が可能なため、使用料でdポイントを貯めることができます。 - ファミリー割引、dカードゴールドの10%ポイント還元などはない
ドコモショップで申し込み可能なものの、ドコモの料金プランではないため、家族のドコモユーザーとの「ファミリー割引」や、dカードゴールドのドコモ使用料の10%還元など、ドコモのサービスは受けることができません。
- 小容量プランしかない
ドコモのエコノミーMVNOの料金プランは、ほぼ通話とメールしかしないような、超ライトユーザー向けで、アプリなどを多く使う人向けのプランはありません。
- 通信速度はドコモより遅い
ドコモのエコノミーMVNOは、ドコモ回線を利用していますが、他の格安SIM同様、キャリアは3車線ある道路、格安SIM(MVNO)は1車線のようなものなので、特に人が多い繁華街などではドコモより速度は出ず遅くなる可能性が高いです。 - ドコモメールも利用可能
ドコモのエコノミーMVNOでは、ドコモのメールアドレス「@docomo.ne.jp」を月額330円で利用できます。ドコモユーザーがエコノミーMVNOに移行した場合、ドコモの解約日から31日以内に申し込めば、引き続きドコモのメールアドレスを使うことができます。 - ドコモユーザーが移行する場合、MNP手続きが必要
ドコモショップで申し込むとしても、ドコモユーザーがエコノミーMVNOに移行する場合、他の格安SIMやキャリアに移行する場合と同様、電話番号を変えずに使用する場合は、MNP手続きが必要になります。
「ドコモのエコノミーMVNO」は2プラン
「ドコモのエコノミーMVNO」には、現在のところ「OCNモバイルone」と「トーンモバイル」があります。
OCNモバイルone
引用:OCNモバイルONE
(※)月最大220円をOCNでんわ通話料から割引
- 毎月、データ容量のプラン変更は可能
0.5GBプラン=550円
1GBプラン=770円
3GBプラン=990円
6GBプラン=1,320円
10GBプラン=1,760円
20GBプラン=4,312円
30GBプラン=6,050円 - データの追加購入可能
0.5GB=500円(※)OCNアプリ経由の場合、0.5GB→1GBに増量
(※)使用期限は申し込みから1か月間
OCNモバイルoneの「ドコモのエコノミーMVNO」プランは、0.5GBプランからあり、短時間ながら話し放題プランが付いており、主に「電話受けが中心の人」「2台目のスマホを安定したドコモ回線にしたい人」などがメインターゲットになります。
トーンモバイル
引用:トーンモバイル
月額1,100円 動画以外のネット使用使い放題+090,080、070、050から始まる電話番号、話し放題付き
090と050,2つの電話番号が付与され、使い分けることができます。
※動画を見るためには、動画チケット(1GBあたり370円)購入要
- スマホの利用制限、現在地確認、Webフィルタリングなどが付いた「TONEファミリー」が月額308円(※初月~6カ月目の末日まで無料で利用可能)
トーンモバイルfor docomoは、やはりメインターゲットはキッズ。
動画を見すぎて、契約データ量がなくなるのを阻止できる「チケット購入制」で、動画以外のデータ使用は使い放題のため、料金等気にせず安心して、お子さんに使わすことができます。
また、安価で親御さんがお子さんのスマホ利用を見守りできる「TONEファミリー」(月額308円)も魅力的。
「ドコモのエコノミーMVNO」の認知度は低い
MMD研究所の調べによると、「ドコモのエコノミーMVNO」の認知度は、約24.4%と3/4は知らないという結果になりました。
24.4%のなかには、スマホに詳しいヘビーユーザーももちろん含まれますから、ターゲット層である高齢者やお子さんなどの超ライトユーザーには、まだほとんど知られていないといってよいのではないでしょうか?
コロナ渦で、ドコモショップへの来店頻度が減っているのもあるでしょうが、今後の認知度アップに向け、ドコモの施策に注目です。
同容量プラン、他社との比較
「ドコモのエコノミーMVNO」と類似のプランを出している、他社と比較をしてみました。
au(povo)
1GBプラン(7日間)=390円、3GBプラン(30日間)=990円
イオンモバイル(さいてきプラン)
0.5GBプラン=803円 ※通話し放題はなし
mineo(パケット放題 Plus)
1GBプラン 月額1,298円+パケット放題 Plus(※)月額385円
※最大1.5Mbps