外出先だけでなく、工事不要ですぐにネット環境が整うことから、自宅でも利用している人が多い「モバイルルーター」。
ただ、最近はスマホのデータ容量も、無制限プランなど大容量プランも登場しており、スマホのテザリングでも十分だと思ったことありませんか?
ここでは、主な「スマホ+テザリング」と「モバイルルーター」のメリット・デメリットをはじめ、料金シミュレーションをして、スマホのテザリングとモバイルルーターどっちが良いか検証してみました。
スマホテザリングについて
スマホのテザリングについて、そもそもどんなものなのか?メリット、デメリット、料金はどうなっているのか見ていきましょう。
スマホテザリングとは?
スマホテザリングとは、スマホのデータ通信(4G、5G)を利用して、スマホをルーターとして使い、パソコンやタブレット端末、ゲーム機器などをインターネットに接続されることです。
スマホの契約している事業者にテザリングオプションの申し込みが必要(キャリア、事業者により有料、無料あり)です。
接続方法としては、
- Wi-Fiテザリング=接続範囲が広く、通信速度も高速を保てますが、電力消費が早く、充電をしていないとすぐに電池切れになる恐れがあります。
- Bluetoohテザリング=接続範囲があまり広くなく、接続したいデバイスの近くにスマホを置く必要があります。通信速度は遅いですが、電池の消耗も少ないです。
- USBテザリング=USBコードで接続したいデバイスと繋げなくてはいけないため、接続範囲はとても狭いものの、通信速度は速く、安定しています。電池の消耗は早いです。
があり、使用環境によって接続方法を選ぶことができます。
スマホテザリングのメリット
- スマホ端末1台で、他のデバイスのネット接続が可能になる(荷物が増えないで済む)
- 料金もスマホ利用料金のみで済む(+テザリングオプション料がかかる場合はあり)
スマホテザリングのデメリット
- スマホの契約データ容量が少ないと、すぐに上限に達してしまい低速になってしまう
- スマホの電池消費量が増え、バッテリー切れになる恐れが高くなる
- 複数台のデバイスに接続はできない(基本1台のみ)
スマホテザリングの主な料金体系
スマホテザリングで使用するデータ量は、もともとスマホで契約しているデータ容量(例:ahamoの場合20GB)を使うため、テザリング使用での別途料金はかかりません。
また、以前はテザリング利用オプションが数百円かかる場合が多かったのですが、今はほとんどがテザリング使用オプションは無料です。
スマホテザリングの料金体系としては、
「月額のスマホ利用料」+「テザリング利用オプション代(ほとんどが無料)」となっており、実質スマホの使用料金のみでテザリングも使えます。
ただし、上記のデメリットでも述べているとおり、契約しているデータ容量が少ないと、テザリングでも多くデータ使用をしているとすぐに上限に達してしまい、スマホの通信を含めたすべてのインターネット通信が低速になってしまう恐れがあります。
スマホテザリングの速度
スマホテザリングの接続方法としては、上記の通り、Wi-Fiテザリング、Bluetoothテザリング、USBテザリングがありますが、最も速度が出る方法とされており、一般的なテザリングの使い方であるWi-Fiテザリングで速度を見ていると、
- (下り)10Mbps程度~40Mbps程度
とされています。
現在は、LTE(4G)を使用したデータ通信ですが、5G対応端末の場合、理論上では最大10Gbps(将来的には20Gbps)まで出るとされており、光回線より高速も不可能ではないと思います。
今では、まだ5Gも普及しきっていないため、そこまでの高速は期待できないですが…。
モバイルルーターについて
モバイルルーターについて、そもそもどんなものなのか?メリット、デメリット、料金はどうなっているのか見ていきましょう。
モバイルルーターとは?
モバイルルーター(モバイルWi-Fiとも言います。)とは、Wi-Fiの親機になるもので、端末にバッテリーも搭載しているため、どこでもWi-Fi環境を構築でき、インターネットが利用できるようになるものです。
持ち運びに優れたポケベルのようなフォルムのものから、主に自宅用のコンセントに挿して使うタイプなどがあります。
モバイルルーターのメリット
- 場所を選ばずどこでもネット環境を作れる
- 複数台のデバイスに接続可能
- データ使用無制限のプランも多い
モバイルルーターのデメリット
- (テザリングに比べて)スマホ代以外に別途料金がかかる
- 荷物が増える
- 充電が切れると使えなくなる
モバイルルーターの主な料金体系
モバイルルーターの料金体系は、「月額料金(3,500円~5,000円程度でデータ使い放題)」+モバイルルーター端末代(※)です。
(※)モバイルルーター端末は、例えばWiMAXなど加入時のキャンペーンにて無料でもらえる(レンタルの場合もあり)ことも珍しくなく、実質、通常のスマホ料金のみでテザリングも使用できる
モバイルルーターの速度
モバイルルーターの速度は、回線(WiMAX、ドコモなどのキャリアなど)によって、また使用端末によっても変わりますが、WiMAX2+の場合、理論上は「下り最大440Mbps」出るとなっています。
実際の口コミを見ると、だいたいのモバイルルーターの速度は、スマホテザリングと大差なく、
- (下り)10Mbps程度~40Mbps程度
と思っていて問題ないでしょう。
ただ、モバイルルーターも最近、5G対応端末、料金プランも登場しており、下り最大2.2Gbps出る(※WiMAX +5G/Galaxy 5G Mobile Wi-Fi使用時)と理論上なっていますが、提供エリアはまだ限定的です。
スマホのテザリングとモバイルルーターどっちが良い?料金シミュレーション
まず1か月のおおよその使用データ容量を把握しましょう
まず大事なことは、自分が使用しているデータ量を把握することです。
スマホの料金についても同様のことが言えますが、使用データ量で大きく料金は異なる為、月々、自分が使うデータ量くらいに料金プランを設定することが大事になります。
そのため、おすすめなのは、データ使用量の把握がしやすい、テザリングで1週間使用してみて、1か月のデータ使用量をシミュレーションしてみましょう。
テザリングで自宅にいるときだけたまにパソコンやタブレット、ゲーム機などをネット接続するだけなら、そこまでデータ使用量は増えないので、テザリングのみで十分という結論になるでしょうし、さまざまなIoT機器(テレビ、エアコン、照明など)に接続するなど、自宅でもネット利用が多い場合はモバイルルーターのほうが良いとなります。
主な料金
【テザリング利用(※スマホの大容量プラン】
- ドコモ ギガホプレミア=データ無制限(月額7,205円)
- au 使い放題MAX 5G=データ無制限(月額7,238円)
- ソフトバンク メリハリ無制限=データ無制限(月額7,238円)
(※)ファミリー割引、光回線割引など各種割引あり
【モバイルルーター】
- WiMAX ギガ放題プラス=データ使い放題(ただし、3日で15GB以上使用の場合、制限あり)(月額4,818円)※現在はキャンペーンで4,268円(25カ月間)+端末代
- ドコモ 月額のスマホ料金+1,100円(データプラス)※端末もドコモの場合、使用可。使用データ量は30GBまで。+端末代
- 楽天モバイル Rakuten Wi-Fi Pocket=データ無制限+端末代
※端末代は最新5G対応端末の場合、21,780円(WiMAX Galaxy 5G Mobile Wi-Fi)、68,904円(ドコモ Wi-Fi STATION SH-52A)、通常の4G、WiMAX2+端末の場合、無料~20,000円前後。
結論!!
- 主に自宅でネット(パソコン、ゲーム機)などに接続するだけの方=テザリングで賄えることが多い(ただし、充電器に常に挿しておきたい)
=スマホの無制限プランにしてテザリングで使用すると安心!
スマホでもデータ無制限プランが多くなっているため、外出先では、公衆Wi-Fiなどで十分で、自宅でパソコンなどのネット接続をしたい場合は、料金面で見ても、スマホの利用料のみで済むテザリングで十分といえます。ただし、テザリング利用時は充電をしている状態がおすすめです。
- 外出先でネット接続が必要になることが多い、自宅でも複数台のデバイスに接続させたい
=モバイルルーターを使用するほうが安心!
どうしてもテザリングでは複数台のデバイスに接続はできないため、例えば自宅でテレビとゲーム機、パソコンとタブレットなど複数のデバイスに接続させたい場合、もしくは外出先でネットに接続する機会が多い場合は、どうしてもテザリングだと電池の消耗が激しく、電池切れではスマホとしても使えなくなってしまうため、モバイルルーターの使用がおすすめです。