スマートフォンの世界では、韓国メーカーが幅を利かせています。
中国勢も強いのですが、圧倒的な液晶ディスプレイのシェアもあって、SamsungやLGのスマートフォンが人気となっています。
そのSamsungでは、新しい取り組みとして古いスマートフォンの再活用をするプログラムを発表しています。
では、具体的にどのようなプログラムなのでしょうか?
この記事では、新しい取り組みとなるSamsungのプログラムについて解説します。
プログラム名は「Galaxy Upcycling at Home」
Samsungは、オンラインで開催されたCES 2021において、古いスマートフォンを再び活用するためのプログラムとなるGalaxy Upcycling at Homeを発表しました。
実はこれ以前にも、2017年に発表した古いGalaxyスマートフォンをIoTデバイスやゲームコンソールとしてリサイクルするためのプロジェクトであるGalaxy Upcyclingを家庭向けに発展させた形です。
CES 2021において公開された動画では、Galaxy Upcycling at Homeにおいては、Galaxyスマートフォンを赤ちゃんの鳴き声を検知する見守りセンサーとして活用したり、スマートデバイスと連携して周囲が暗くなったら照明を点けるなどの活用方法が示されました。
イメージとしては、リサイクルより一歩踏み込んだものとなり、スマートフォンを資源として再利用するだけでダウンサイジングになることが懸念されます。
そこで、Galaxy Upcycling at Homeでは、その名の通りアップサイジングを目指しており、再利用するものに新しい価値をつけて別の製品に生まれ変わらせているのです。
まだ具体的な方法は示されていない
Galaxy Upcycling at Homeは、コンセプト自体は明確になったわけですが、実はまだ具体的なサービス内容は示されていません。
予測されているのが、様々な用途のアプリは1つに統合されて、通知も同じアプリから一括で管理できるようになるという点です。
要するに、個別のアプリをインストールする必要はなく、Galaxy Upcycling at Homeのアプリを古いスマートフォンに入れて、そのスマートフォンを子供部屋やリビングに設置して電源をつないで家庭のWi-Fiに接続するだけで使用できるようになると想定されています。
SDGsの流れに呼応している
Galaxy Upcycling at Homeは、昨今トレンドワードとなっているSDGsの流れに呼応していると見られています。
SDGsは、2015年9月の国連サミットにおいて採択された、2016年から2030年までの持続可能な開発のための国際目標のことです。
リバーグループにおいては、事業活動が与える地球や社会へのインパクトを勘案して、SDGsの17の目標と169のターゲットから重要課題を特定しています。
高度循環型社会の実現を最終目標と位置付けており、その実現に向けた3つのアプローチを定義しているのです。
それそれの事業を通じて、持続可能な製品ライフサイクルの確立に貢献し、事業に携わるすべての人々の安心、安全と豊かさの提供に努めることが求められます。
このSDGsには「つくる責任つかう責任」という項目があります。
これは、生産者としては環境や資源を守りながら少ない資源によって、質の高いものを生み出す生産方法の確立、そして生産工程でのエネルギー消費や廃棄物の発生の抑制が要求されます。
消費者には、普段余分に購入し過すぎないこと、食材などはできるだけ使い切ること、調理されたものはできるだけ残さないなどが要求されているのです。
Galaxy Upcycling at Homeは、消費者側に対して使わないスマートフォンをリサイクルすることを意味しており、この目標に遠からず関連していると言えます。
今すぐにでも始めることができる使わないスマートフォンの活用方法
Galaxy Upcycling at Homeはエコにもつなげることができますが、サービス開始はまだ先のこととなります。
そこで、今すぐにでも行える、使用していないスマートフォンの有効活用術をいくつか紹介します。
監視カメラとして使用する
最近では、様々な場所に監視カメラが使用されています。
防犯のためだけでなく、例えば小さな子供やペットが居る家庭では、外出する際に安全確認のために監視カメラを使うことが多いです。
古いスマートフォンを使用すれば、監視カメラ代わりで利用することができるのです。
用意するものは、固定できるスタンドなどだけです。
また、アプリを導入することで遠隔操作も容易に行なえます。
ドライブレコーダーとして使用する
防犯という意味では、ドライブレコーダーとしても活用できる点は見逃せません。
特に、危険運転が社会問題となっている中で、もしトラブルに巻き込まれた際にドライブレコーダーが大活躍します。
古いスマートフォンと専用アプリを利用すれば、今すぐにでもドライブレコーダーを導入できます。
損保ジャパンが提供する「Safety Sight-接近アラート&ドライブレコーダー」は、無料で利用できると大好評を博しています。
ワンセグプレーヤーとして使用する
寝室などでテレビを楽しみたい場合、古いスマートフォンを利用してワンセグ放送を楽しむのも有効的です。
基本、キャリア契約なしでもワンセグは利用可能で、またWi-Fi環境も不要です。
ニュースを見たいときなどでも役立つこと間違いありません。
音楽再生用プレーヤーとして使用する
ワンセグ同様に、音楽再生用のプレーヤーとして使用することもできます。
サブスクリプションサービスを利用すれば、サブ機として自宅などで音楽再生ができます。
メインのスマートフォンを充電している際などに、特に役立ちますよ。
古いスマホでも工夫次第で大活躍する
Galaxy Upcycling at Homeは、古いスマートフォンを再生できる魅力的なプログラムです。
まだ正式にサービス開始するのは先になりそうですが、今からでもできる活用方法もあるので、実践してみてはいかがでしょうか。