2021年、三大キャリアは5G環境に向けて「5Gプラン」を発表しました。
そして三社とも「値下げ合戦」を繰り広げており、いずれもとんでもないレベルで安くて強力なプランへと進化し続けています。
しかし、値下げ合戦が加熱しすぎて、「結局どこが一番安いのか」、「何がどんなサービスなのか」が分かりづらくなっています。
ここまで何度も再発表・再々発表があったし、そして今度もさらなる上書きが起こるかもしれない状況です。
いったん三大キャリアの料金プランが出揃っている状態で比較して、確認しておきましょう。
なお、本記事の情報は、2021年2月23日時点でのものです。
三大キャリアにおける”低容量プラン”と”大容量プラン”
プランに対する理解を深めるため、現在のプランがどのように区分けされているか確認しておきましょう。
三大キャリアは、5G環境に向けて、「低容量プラン」と「大容量プラン」をそれぞれ用意しています。
低容量プランは、LINEMOやpovoのことですね。
これは20GB程度のデータ通信量を想定しています。
そして大容量プランとは、名前のとおり大量のデータ通信量を想定するものです。
下記でも解説していますが、現場では無制限でデータ通信ができる仕様となっています。
三大キャリアの低容量5Gプランの料金や仕様を比較
実にややこしい状況となっている三大キャリアのプランを比較してみましょう。
LINEMO(ソフトバンク) | povo(KDDI) | ahamo(docomo) | |
月額料金 | 2,728円(税込) | 2,728円(税込) | 3,278円(3/1に税込2,970円へ値下げ発表) |
データ通信量 | 20GB | 20GB | 20GB |
5分以内の通話 | 月額550円(税込) | 月額550円(税込) | 無料 |
無制限通話 | 1,650円(税込) | 1,650円(税込) | 1,100円(税込) |
5G | 利用可 | 利用可能 | 利用可能 |
通信制限時速度 | 最大1Mbps | 最大1Mbps | 最大1Mbps |
申込方法 | オンライン・LINE | オンライン | オンライン |
家族割 | なし | なし | なし |
開始時期 | 2021年3月17日 | 2021年3月23日 | 2021年3月26日 |
特徴 | LINEが実質使い放題 | ”トッピング”でカスタマイズが可能 | 国際ローミング 無料 |
というように、各社とも相当な接戦を繰り広げています。
ahamoだけ3,278円ですが、これは”5分以内の通話無料”が、基本料金に組み込まれているからです。(3/1に税込2,970円へ値下げ発表)
LINEMO、povoともに5分以内の通話に関するオプションを追加した場合、3,278円で同一になります。
つまり、基本となるプランにおいて料金の違いはありません。
だから、「一番安いキャリア」というのは今の段階では存在しないわけです。
3/1のドコモ値下げ発表により最安はahamo(docomo)となりました。
ただし、過去の利用状況や利用年数、適用される割引やキャンペーンによっては微妙な違いが生まれるかもしれません。
この辺りについてはユーザーごとで状況がさまざまなので、キャリアへ問い合わせる必要があるでしょう。
しかし細かい部分で、各社は他社を差別化しています。
先ほどの表で解説した「特徴」の部分ですね。
今の段階でキャリアをチョイスするなら「いずれの特徴が自分にフィットするか」がポイントとなるでしょう。
もちろん、、今後発表されるキャンペーンなどの兼ね合いもありますが、大きなヒントとなるはずです。
LINEMOであれば、
- LINEにおけるデータ通信量がカウントフリー
- LINEのクリエイターズスタンプが無料で使い放題
といった特徴があります。
povoであれば、「24時間データ通信し放題プラン(税込220円/1回)などの、強力な”トッピング”(オプション)を設定できるといった点が、強力な特徴だと言えるでしょう。
ahamoの場合は、国際データローミングが無料になります。
というような特徴を踏まえて、フィットするのもを選ぶようにしましょう。
三大キャリア5G大容量プランを比較
続いて、大容量プランについて解説しましょう。
メリハリ無制限 (ソフトバンク) | 使い放題MAX 5G (au) | 5Gギガホ プレミア (docomo) | |
月額料金 | 4,928円(税込) | 4,928円(税込) | 4,928円(税込) |
データ通信量 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
5GBプランにおいては、3社とも同一料金です。
通話オプションなどでも大きな違いはなく、適応できる割引があるかどうかで、違いが出てきます。
ただし上記の月額料金は、「家族割」や「SoftBank光」などに加入した際の割引が適用された場合のものです。
つまり、これらのサービスに加入するかできるかがひとつのポイントとなります。
5G料金プランを利用する際の注意点
ここまで、5Gの料金プランについて解説しました。
LINEMO・povi・ahamoには、料金面で決定的な違いはなく、特色をチェックすることが重要となります。
大容量プランも、どのキャリアでも決定的な違いはないという状況です。
今後の動向も注視しなければいけませんが、今段階では上記のことを理解しておけば問題ありません。
ただし、5Gプランを利用するうえでは、そもそも注意しなければいけないこともあります。
「安い!」「データ通信量し放題!」と盛り上がるのは素晴らしいことです。
しかし、意外にも5Gプランを利用するうえでの注意点は忘れがち。
契約する前に、以下のような点は確認しておきましょう。
エリアの範囲はやや限られている
まず、5Gがつながるエリア範囲はやや限定されていることに注意しましょう。
「人がいるところ」では、基本的に問題なく電波がつながると考えて問題ありません。
しかし普及しきって役目を終えようとしている4Gと比較すれば、エリアが狭いのは明らか。
事前に自分の行動範囲とエリア範囲が不一致でないか、確認しておきましょう。
4Gよりは高くなる
5Gプランが相当安くおさえられている部分はありますが、4Gと比較すれば少し高めの設定になります。
4Gの料金に満足している場合、無理やり5Gへ乗り換える必要はないかもしれません。
5G対応のスマートフォンがいる
また、5Gに対応したスマートフォンがなければ、5Gプランを導入しても意味はありません。
つまり初期用的な形で、やや高価な5G対応スマートフォンを用意する必要があります。
まとめ
あくまでも2021年2月23日段階の話ですが、LINEMO・povo・ahamoに価格面での違いはありません。
いずれも実質2,980円の横一線で、甲乙つけがたい状態です。(ahamoは3/1に税込2,970円へ値下げ発表)
ただし各社である程度の特色を出しているので、それをヒントに見つけるのが重要となるでしょう。
また、キャンペーンや割引の兼ね合いも、きちんと確認しておきたいところです。