2020年は、4大キャリアが5Gサービスをスタートした5G元年というべき年でした。
2021年になり、各キャリアは低料金プランを誕生させ、また格安SIMでも5Gプランが登場するなど、5Gスマホ市場は激化を一途を辿っています。
各社、まだ4Gプランと5Gプランが両方用意されており、いまいち料金プランが分かりづらいのが現状ではないでしょうか。
そこで、ここでは、「格安SIMでも登場!5G対応料金プラン比較」と題して、各社の5G料金プランの比較をしていきたいと思います。
キャリア新プランに対抗!格安SIM11社、新料金プラン比較
ドコモの「ahamo」、auの「povo」、ソフトバンクの「LINEMO]と新プランが誕生し、これらに乗り換えた人も多いでしょうが、このキャリアの20GBプランに対抗して、格安sim各社新料金プランに変更しているところも多いのです。
5Gサービスを受けるには
「高速大容量」「高信頼・低遅延通信」「多数同時接続」という3つの特徴があるとされる5G。
2時間の映画のダウンロードが数秒になるなんて言われていますよね。
現在、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの各キャリアが日本でも5Gサービスをスタートしていますが、別に今、ドコモと契約しているからといってそのまま5Gサービスが受けられるわけではありません。
5Gサービスを受けるためには、
- 自身の契約しているキャリアでの5Gアンテナエリア内
- 5G対応に対応した端末(スマホ、モバイルルーターなど)
- 5G用の料金プランの加入(オプションの場合もあり)
の3つが揃った状態で、初めて5Gサービスが受けられるわけです。
キャリアでの契約の場合、5Gスマホを購入すると、自動的に5Gプランへの移行になりますが、従来の4Gよりやや割高となっており、改めて各社の料金プランを比較したいところではないでしょうか。
また、ドコモのahamoの発表を皮切りに、各キャリアが20GB2,000円台の料金プランを出してきた今、5Gサービスを受けるための料金プランを各社比較してみましょう。
5G対応料金プラン比較
現在(2021年1月)、日本での5Gサービスは、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルがそれぞれ自身の5G基地局を設置して5Gサービスを始めており、格安SIM(MVNO)でもmineoが、各キャリア(ドコモ、au。ソフトバンク)の回線を借りて、5Gサービスを展開始めています。
そこで、ここでは
- NTTドコモ
- au
- ソフトバンク
- 楽天モバイル
- mineo
の5G料金プランと、販売中の5Gスマホ一覧、そして今後の展望などを見ていきたいと思います。
NTTドコモ
引用:NTTドコモ
NTTドコモ 5G料金プラン
料金プラン名 | データ使用量 | 月額料金 | 備考 |
---|---|---|---|
5Gギガホプレミア (2021年4月1日提供開始) | 無制限 | 6,650円 (※みんなドコモ割など各種割引あり) | ※~3GB/月の場合、5,150円 家族間通話無料付き |
5Gギガホ | 100GB | 7,650円 (※みんなドコモ割など各種割引あり) | 家族間通話無料付き |
5Gギガライト | 1~7GB | 3,150円~6,150円 (従量制) (※みんなドコモ割など各種割引あり) | 家族間通話無料付き |
ahamo | 20GB | 2,980円 | 5分以内国内通話無料付き |
この料金プランから、ahamo以外は各種割引が存在します。
・みんなドコモ割:家族が3回戦以上ドコモ:-1,000円/月、2回線ドコモ:-500円/月 ※ahamoも対象
・dカード支払い割:-170円
・ドコモ光セット割:-1,000円/月
業界に衝撃が走った新料金プランahamoの登場で、サービス開始前の現段階から加入者を順調に伸ばしており、一気にドコモユーザーの5G化は進んでいくでしょう。
常に動画を観ている、ゲームをしているようなヘビーユーザー向けのデータ無制限プラン「5Gギガホプレミア」が2021年4月から提供開始され、無制限プランの中でア比較的安価で良心的といえるのではないでしょうか。
相変わらず、「〇〇割」が多く分かりづらいところがありますが、やはりahamoも含めて、5G料金プランでも「みんなドコモ割」は適用されるので、家族がドコモユーザーの場合は、割引率が高くおすすめですね。
あとは。3GB、5GBといった小容量プランが出ないか期待が集まります。
NTTドコモ 5G対応スマホ
- Galaxy Note20 Ultra 5G SC-53A
- Xperia 5 II SO-52A
- Galaxy S20 5G SC-51A
- AQUOS R5G SH-51A
- Xperia 1 II SO-51A
- LG V60 ThinQ 5G L-51A 5G
- arrows 5G F-51A(※)
- Galaxy S20+ 5G SC-52A(※)
- Galaxy A51 5G SC-54A
- arrows NX9 F-52A
- LG VELVET L-52A
- AQUOS sense5G SH-53A
- iPhone 12
- iPhone 12 mini
- iPhone 12 Pro
- iPhone 12 Pro Max
(※)は2020年冬にアップデートすることで、ミリ波対応モデル。他の機種はsub6対応のみ。
NTTドコモ 5G今後の展望
2020年3月に5GサービスをスタートされたNTTドコモ。
しかし、ちょうどコロナ禍もあり、想定通りには5Gアンテナ基地局設置はできていないようですが、より5G高速通信が可能となる「ミリ波帯」と受信時最大4.2Gbps出るとされる「sub6帯」と呼ばれる4.5GHzと3.7GHzという2つの新周波数を束ねた「Sub6-CA」を使い、「瞬速5G」として展開をはじめ、より5Gの高速通信が体感できるように努めています。
また、2023年3月末までに基地局数を3万2千局、高速・大容量な人口カバー率を約70%へ拡大させることを計画しており、他キャリアと比べても、やはり資金力を考えると、より広いエリアで5Gが体感できるようになるのではないかと思われます。
au
引用:au
au 5G料金プラン
料金プラン名 | データ使用量 | 月額料金 | 備考 |
---|---|---|---|
データMAX 5G | 無制限 | 8,650円 (家族割プラスなど各種割引あり) | テザリングは30GBまで |
データMAX 5G with Amazonプライム | 無制限 | 9,350円 (家族割プラスなど各種割引あり) | テザリングは60GBまで |
データMAX 5G Netflixパック | 無制限 | 9,650円 (家族割プラスなど各種割引あり) | テザリングは70GBまで |
データMAX 5G テレビパック | 無制限 | 9,650円 (家族割プラスなど各種割引あり) | テザリングは60GBまで |
データMAX 5G ALL STARパック | 無制限 | 11,150円 (家族割プラスなど各種割引あり) | テザリングは60GBまで |
povo | 20GB | 2,480円 | データ使い放題オプション200円/24時間 |
auの5G料金プランは、povo以外すべてデータ無制限の「データMAX 5G」となっており、それに加えてサブスクリプションサービスをオプションで付けるプランとなっています。
「データMAX 5G」の上記の金額が1人利用でauスマートバリュ の適用もない一切割引がないパターンでの料金プランで、ここに、
・家族4人以上で加入時:-2,020円/家族3人で加入時:-1,000円/家族2人で加入時:-500円/月
・auスマートバリュー:-1,000円/月
・スマホ応援割Ⅲ(翌月から6カ月間):-1,400円/月
・5Gスタート割(翌月から12カ月間):-1,000円/月
と割引があり、実質初めの半年くらいは上記料金プランより2/3から半値程度になる人が多いでしょう。
・データMAX 5G with Amazonプライム(Amazonプライム、Amazonプライムビデオ、Amazonプライムミュージック、TELASA)
・データMAX 5G Netflixパック(Netflix、TELASA)
・データMAX 5G テレビパック(TELASA、Paravi、FOD)
・データMAX 5G ALL STARパック (Netflix、TELASA、Appleミュージック、YouTubepremium)
各データMAX 5Gのセットパックのサブスクはこのようになっており、個別にそれぞれ入るより割安なので、2~3以上のサブスクに加入している人、加入を予定している人にはデータ無制限で使えて安心ですし、おすすめではないでしょうか。
au 5G対応スマホ
- Google Pixel 5
- Xperia 5 II SOG02
- Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06
- Galaxy A51 5G SCG07
- Galaxy Z Fold2 5G SCG05
- Galaxy Z Flip 5G SCG04
- AQUOS sense5G SHG03
- Xperia 1 II SOG01
- Galaxy S20 5G SCG01
- Galaxy S20+ 5G SCG0(※)
- Galaxy S20+ 5G BTS Edition SCG02 (※)
- Galaxy S20 Ultra 5G SCG03
- AQUOS R5G SHG01
- OPPO Find X2 Pro OPG0
- AQUOS zero5G basic DX SHG02
- Mi 10 Lite 5G XIG01
- ZTE a1 ZTG01
- iPhone 12
- iPhone 12 mini
- iPhone 12 Pro
- iPhone 12 Pro Max
(※)はミリ波対応モデル。他の機種はsub6対応のみ。
au 5G今後の展望
auでは、3.7GHz帯および4.5GHz帯(sub6帯)で他社の3倍以上、28GHz帯(ミリ波帯)で2倍以上のプランを打ち出しており、プラン通り進めば、ドコモの人口カバー率70%を超えるエリアカバー率を実現するかもしれません。
特にまだまだ5Gエリアは蚊帳の外といった地方在住者にとって、auのエリアカバー率は注目していったほうが良いでしょう。
大手キャリアのなかでは、20GB新料金プラン(auの場合はPOVO)の発表が後出しになってしまい、ドコモのahamoに話題性で完全に持っていかれていますが、5分以内の話し放題が付かないとはいえ、20GB2,480円は大手キャリアで最安値、POVOがどこまでシェアを伸ばせるかがauが5Gで覇権を握れるかの鍵となるかもしれません。
ソフトバンク
引用:ソフトバンク
ソフトバンク 5G料金プラン
料金プラン名 | データ使用量 | 月額料金 | 備考 |
---|---|---|---|
メリハリプラン | 50GB | 8,480円 (みんな家族割ど各種割引あり) | 5G基本料プラス1,000円/月 |
ミニフィットプラン | 1GB~5GB (従量制) | 3,980円~7,480円 (みんな家族割ど各種割引あり) | 5G基本料プラス1,000円/月 |
ソフトバンク on LINE | 20GB | 2,980円 | 5分以内国内通話話し放題付き LINE使い放題付き |
ソフトバンクの5G料金プランは、新料金プラン(ソフトバンク on LINE)以外は、従来の4G料金プランに5G基本料プラス1,000円を加える形となります。
ソフトバンクでも、上記の料金プランにさまざまな割引があり、
・みんな家族割+(※メリハリプランのみ)家族が4回戦以上ソフトバンク:-2,000円/月、3回線ソフトバンク:-1500円/月、2回線ソフトバンク:-500円/月
・おうち割光セット(ソフトバンク光にも加入):-1,000円/月
・半年おトク割(半年間):-1,000円/月
・5Gおトクキャンペーン(1年間)(※メリハリプランのみ):-1,000円/月
従来の料金プランに+1,000円で5Gプランとなるため、非常に分かりやすいですが、今の料金プランのままですと、ソフトバンク on LINE以外は料金プランに大きな差別化はできません。
20GB新料金プランでも、5分以内話し放題を付ければ、各キャリア横並びとなるため、LINEが使い放題となっているソフトバンク on LINEはひとつアドバンテージがあるといえます。
ソフトバンク 5G対応スマホ
- Xperia 5 II
- AQUOS zero5G basic
- AQUOS R5G
- ZTE Axon 10 Pro 5G
- LG V60 ThinQ 5G
- OPPO Reno3 5G
- iPhone 12
- iPhone 12 mini
- iPhone 12 Pro
- iPhone 12 Pro Max
現状、ソフトバンクで販売しているスマホでは、上記12モデルが5G対応と、ドコモやauと比較すると、ややラインナップが物足りない印象もあります。
引用:ソフトバンク
ソフトバンク 5G今後の展望
当初は、Huawei製の5G基地局を中心に整備する予定だったソフトバンク、しかし、米中デジタル戦争のあおりを受け、アメリカによるHuawei排除の流れを受け、方針を転回、ノキア製とエリクソン製を採用することとなりました。
そのため、当初の予定より遅れましたが、ドコモ(1兆円)、au(2兆円)を上回る2兆2,000万円を今後10年間で投資予定となっており、全国35万局の5Gアンテナ設置を目指しています。
また、ソフトバンクはauと協同で、既存の4G基地局をそのまま利用して5G通信を可能にする方法である「DSS(ダイナミックスペクトラムシェアリング」という技術を採用して5Gエリアを拡大する予定、しかし、このDSSは「なんちゃって5G」とも言われており、スマホの表示は「5G」ですが、実測速度は4G程度しか出ないとも言われており、今後の5G速度に関する評判は注視していく必要があるでしょう。
更には、Pepperで培われたロボット技術がソフトバンクにはあり、5Gを利用したロボット開発も他社を先駆けて登場することが期待されます。
楽天モバイル
引用:楽天モバイル
楽天モバイル 5G料金プラン
料金プラン名 | データ使用量 | 月額料金 | 備考 |
---|---|---|---|
Rakuten AN-LIMIT V | 無制限 | 2,980円 | 1年間月額料金無料 パートナー(au)エリアは5GBまで |
楽天モバイルの料金プランはひとつ。Rakuten UN-LIMIT V(月額2,980円)で4Gエリアだけでなく5Gエリアもカバーしています。
また、1年間は月額料金が無料となるキャンペーンをやっているので、楽天モバイルのエリアマップを見て、自身の生活圏が楽天モバイルエリア内の場合は、加入して損はないでしょう。(1年間、実際使えるか無料で試してみるのも良いのではないでしょうか。)
月額料金に対する割引キャンペーンは、現状ありませんが、5G対応スマホを含む、スマホ端末の販売割引キャンペーンを行っています。
楽天モバイル 5G対応スマホ
- Rakuten BIG
- AQUOS R5G
参考:楽天モバイル
楽天モバイルは、まだ5Gエリアが狭いこともあり、新発売された「Rakuten Hand」をはじめ、多くの楽天モバイル販売スマホが5G未対応なので注意が必要です。
楽天モバイル 5G今後の展望
楽天モバイルは、他の大手キャリアと異なり、既存のアンテナ基地局がないため、5Gベースのネットワーク構成を4Gに適応してネットワークを構成できるようにして、5Gを前提に4Gネットワークを構築することにしています。
そのため、楽天モバイルエリアではそのまま5Gを利用できる場合が多いのですが、まだまだ総アンテナ数はドコモと比べ、現状で1/20程度、今後数年間アンテナ設置が進んでもしばらくは1/10程度になると思われ、特に地方部ではなかなかエリア内にならず苦しい戦いを強いられるかもしれません。
しかし、基地局に関して仮想化無線ネットワークvRAN(virtualized Radio Access Network)を採用することで、アンテナとRRU(Remote Radio Unit:リモートラジオユニット)、BBU(Base Band Unit)を分離して、BBUをエッジサーバ上でソフトウェアによる仮想化で実現を目指しています。
sれにより、基地局の1台のコストは大きく下がり、ハードウェアとしてもコンパクトになるため、設置場所に対する負荷が少ない特徴があり、この武器を使って、ここ数年でどこまでエリアを拡大できるかがポイントとなるでしょう。
mineo
引用:mineo
mineo 5G料金プラン
料金プラン名 | Aプラン(au回線) | Dプラン(ドコモ回線) | Sプラン(ソフトバンク回線) | 備考 |
---|---|---|---|---|
500MB | 1,310円 | 1,400円 | 1,750円 | 5G通信オプション+200円 |
3GB | 1,510円 | 1,600円 | 1,950円 | 5G通信オプション+200円 |
6GB | 2,190円 | 2,280円 | 2,630円 | 5G通信オプション+200円 |
10GB | 3,130円 | 3,220円 | 3,570円 | 5G通信オプション+200円 |
20 GB | 4,590円 | 4,680円 | 5,030円 | 5G通信オプション+200円 |
30GB | 6,510円 | 6,600円 | 6,950円 | 5G通信オプション+200円 |
※新プラン「マイピタ」
料金プラン名 | ドコモ回線、au回線。ソフトバンク回線共通 | 備考 |
---|---|---|
1GB | 1,180円 | 5G通信オプション+200円 |
5GB | 1,380円 | 5G通信オプション+200円 |
10GB | 1,780円 | 5G通信オプション+200円 |
20GB | 1,980円 | 5G通信オプション+200円 |
mineoの5G料金プランは、ドコモ、au、ソフトバンクの各キャリアの回線をレンタルして運営している格安SIMだけあって、好きなキャリアの回線を選ぶことができ、従来の料金プランに+200円で5Gサービスも利用できるようになります。
そのため、各キャリアの5Gエリアマップ、および5Gのつながりやすさの口コミを見て、自身にとって最適な回線を選ぶことができます。
mineo 5G対応スマホ
- ZenFone 7
参考:mineo
格安SIM 5G今後の展望
mineo自体は、キャリアから回線をレンタルしており、いわば他力のため、5Gエリアカバーは各キャリア次第ですが、今後、サブキャリアを含め、各格安SIMでも5Gプランの登場していくことで、5Gプランも料金プランの競争激化が起きると予想されます。