同じ携帯会社を使い続けることで、契約更新ごとにポイントがもらえたり、契約年数によって割引が受けられたりする特典があります。
しかし機種代金を安く買ったり、契約時にポイント付与などの特典を受けたりできるのはキャリアを2年ごとに乗り換えて(MNP)使い続ける方法です。
この記事ではキャリアの乗り換え(MNP)をスムーズにおこなうために、キャリアの乗り換え(MNP)の前にやるべきことをキャリア別の特徴を踏まえて紹介します。
キャリアの乗り換え(MNP)の前にやるべきこと
まずはキャリア乗り換えの前にやるべきことを、
- 現在の契約状況を確認する
- IDとパスワードの確認
- 貯まっているポイントの利用や手続き
- データ移行の準備
の4項目に分けて紹介します。
現在の契約状況を確認する
まずキャリアを乗り換えるために、現在の契約状況を確認することが大切です。
確認するべき項目は、
- 更新月
- 機種代金の残債
- 割引サービスの終了
- 契約者
- 必要なものを揃える
の5つが挙げられます。
キャリアを乗り換えるということは、今使っているキャリアとの契約は解約の扱いとなるため、2年契約の途中で乗り換えをすると解約金(違約金)が必要です。
そのため、無駄なお金を支払わずに他のキャリアへ乗り換えるためには、2年契約の切れ目にある2~3か月間の更新月と呼ばれる期間の確認が大切となります。
更新月の確認方法
- ドコモ…My docomoにログイン→「ご契約内容の確認・変更」→「ご契約プラン」内に記載
- au…My auにログイン→「ご契約内容 / 手続き」→「ご契約情報」→「料金割引サービス」に記載
- ソフトバンク…My SoftBankにログイン→「契約・オプション管理」→「基本プラン」内に記載
ただし乗り換え先のキャリアでおこなっているキャンペーンや割引内容などによって、更新月を待たずとも乗り換えたほうがお得になる場合もあります。
更新月だけでなく、機種代金の残債や割引サービスにも注目
2年ごとに訪れる更新月は最初にそのキャリアで契約した時から2年ごとなので、今まで機種変更をしているタイミングによっては更新月のタイミングと機種代金の支払いが終了するタイミングがずれている可能性があります。
機種代金の残債がある場合、他のキャリアへ乗り換えた後も機種代金の支払いを続けなければいけません。
また機種を購入すると受けられる
- 月々サポート(ドコモ)
- 毎月割(au)
- 月月割(ソフトバンク)
などといった割引はキャリアを乗り換える(今のキャリアを解約する)と受けられなくなるため注意が必要です。
メモ
残った機種代金は、
- 分割で支払い続ける
- 一括で支払ってしまう
の2つの支払い方法を選べます。
一括で支払う場合は、基本的には月々の利用料金を支払っていた方法(クレジットカードや口座振替など)にまとめて請求されますが、キャリアや条件によっては現金払いも可能です。
契約者は自分?それとも家族?
キャリアを乗り換える前にもう1つ大切なのが、今使っているスマホの契約者が誰になっているかという点です。
中には、自分が契約者だと思っていたけれど実際は家族の名義だったという方も多くいらっしゃいます。
キャリアを乗り換える手続きをする際に本人の来店と本人確認書類が必要なのはもちろん、乗り換えを機会に名義を自分のものに変更する場合でも、今現在の名義の方と2人での来店が必要です。
そのためいざ手続きをする時になって"契約者本人でないから契約できない"という事態を避けるためにもあらかじめ誰の名義で契約したスマホなのかを確認しておきましょう。
メモ
現在自分のスマホが家族名義になっている方は、キャリア乗り換えを機会に自分の名義に変更しておくことをおすすめします。
ただしオンラインショップで手続きをする場合は、乗り換え手続きと同時に変更ができないため後日改めてショップに行く必要があるため注意が必要です。
自分が代表回線になっている場合は注意が必要
家族で同じキャリアを利用している方は、ファミリー割引を組んでいたり、一括請求を設定していたりする方も多いのではないでしょうか。
そのようなグループを組んでおり、自分が代表回線となっている場合はあらかじめ他の回線を代表回線に変更する手続きをしないと乗り換え手続きができない場合があります。
またドコモで提供されているシェアパックのグループ代表になっている方も同様です。
自分が代表回線かどうかは、
- インフォメーションセンターへの電話
- インターネット(My docomo/My au/ My SoftBank)
- ショップ
で確認ができ、変更手続きもできるので、当てはまる方はあらかじめ変更手続きをしておくようにしましょう。
IDとパスワードの確認
次に使っているサービスのIDとパスワードの確認をしておくことが大切です。
特に重要なのが、
- Apple ID(メールアドレス)とパスワード
- GoogleのID(メールアドレス)とパスワード
の2種類で、今使っているスマホがiPhoneかAndroidによって誰しも必ずいずれかのIDとパスワードを作成しています。
新しいスマホに変えた時にデータ移行にも利用できますし、アプリのダウンロードにも必要となるため、予め確認しておきましょう。
またそれ以外にも独自で登録しているサービス(お店の会員ページ/ショッピングアプリ/銀行アプリなど)がある場合は、すべて確認しておくと新しいスマホに変えた後もスムーズにデータ移行ができます。
貯まっているポイントの利用や手続き
キャリアのスマホを利用していると、利用しているキャリアによって
- ドコモ…dポイント
- au…au WALLETポイント
- ソフトバンク…Tポイント
といったポイントがたまる仕組みになっています。
それぞれのポイントはショップで付属品を購入したり、月々の利用料金に使ったりできますが、通常のお店でも利用できるポイントです。
他社へ乗り換えた後もポイントを継続して利用するためにどのような手続きが必要なのか、キャリア別に紹介します。
ドコモのdポイントの場合
ドコモでは「dポイント」というポイントが利用料金に応じてたまっていきます。
dポイントはドコモだけでなく、
- ローソン
- マクドナルド
- EDION
- マツモトキヨシ
などと言った実際のお店でもためたり使ったりできるポイントサービスです。
ドコモでためたdポイントをキャリアを乗り換えた後にも使うためには「dアカウント」を取得する必要があります。
dアカウントは無料で簡単に取得できますので、キャリア乗り換え前に準備しておきましょう。
auのau WALLETポイントの場合
auではau独自の「au WALLETポイント」というポイントが利用料金に応じてたまっていきます。
au WALLETポイントはポイントのままではauでしか使えませんが、「au WALLETカード」に1ポイント1円でチャージをするとマスターカード加盟店で利用可能です。
もしau WALLETカードを持っていない場合は、au WALLETサイトもしくはauショップで申し込み手続きができます。
カードの発行手続きをしてからカードが届くまで1週間程度かかるため余裕をもって申し込みをしてください。
メモ
auでは2014年5月まではau WALLETポイントではなくauポイントというポイントサービスが提供されていました。
もしauポイントを持っている方がいれば、auポイント1.2ポイントをau WALLETポイント1ポイントへ公式サイトから交換手続きができます。
ソフトバンクのTポイントの場合
ソフトバンクでは「Tポイント」が利用料金に応じてたまります。
Tポイントはソフトバンクだけでなく、
- ファミリーマート
- TSUTAYA
- カメラのキタムラ
- ウエルシア
- ガスト
などのお店でもためたり使えたりするポイントサービスです。
Tカードを連携しておけば、ソフトバンクでためたTポイントは連携したTカードに記録されるため、キャリアを乗り換えた後も利用できます。
Tカードの連携がまだの方はMy SoftBankもしくはソフトバンクショップで手続きが可能です。
データ移行の準備
今使っているスマホから新しいスマホへデータ移行の準備も事前にしておくと安心です。
新しいスマホでも必要な
- 連絡先
- 写真や動画
- 音楽データ
- アプリ
などはクラウドサービスやアプリを使えば簡単に移行ができます。
気を付けなければいけないのは、個別に引き継ぎ設定が必要なアプリです。
代表的なのはLINEで、LINEを引き継ぐにはメールアドレスとパスワードの設定が別途必要となります。
そのほかにもゲームなどは個別でIDとパスワードを設定しないとレベルデータなどが引き継げないものがあるので、自分が使っているアプリの引き継ぎ方法をチェックしておくようにしましょう。
また楽天EdyやQUICPayなどおサイフケータイを利用している方も設定の変更などが必要となりますので、詳しくは各公式サイトをチェックしながら準備をしてください。
必要なものを揃える
キャリア乗り換えの準備が整えば、後は必要なものを揃えて手続きをするだけとなります。
キャリアを乗り換える際に必要なものは、
- MNP予約番号
- 本人確認書類
- 支払いに使うクレジットカードや銀行口座など
の3つです。それぞれについて詳しく紹介していきます。
①MNP予約番号
今使っているスマホの電話番号を乗り換えた後も利用し続けたい場合、「MNP予約番号」という数字が必要です。
MNP予約番号がないと新しいキャリアでは「新規受付」扱いとなり、電話番号が新しく発行され、乗り換えの特典も受けられなくなります。
MNP予約番号は、キャリアにより取得方法が異なるため、下記を参考にしてください。
ドコモの場合
- 151もしくは0120-800-000へ電話(9:00~20:00)
- My docomo(9:00~21:30) ※
- ドコモショップ
※My docomoでの手続きはパソコンからのみで、一括請求代表番号や3回線以上のファミリーグループの主回線は取得できません。
auの場合
- 0077-75470へ電話(9:00~20:00)
- auショップ
- My au
ソフトバンクの場合
- *5533もしくは0800-100-5533へ電話(9:00~20:00)
- ソフトバンクショップ
- My SoftBank
②本人確認書類
今までもスマホを契約した時と同じですが、キャリアを乗り換える際にも本人確認書類が必要です。
本人確認書類は、
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- 日本国パスポート
- 障がい者手帳
などが挙げられます。
その他にも、
- 住民基本台帳カード
- 健康保険証
も対象ですがその場合は別途住民票などの補助書類を用意するか、クレジットカードでの支払いが必要です。
キャリアによって対象のものが多少異なるため、詳しくは公式サイトを確認するか各ショップへお問合せください。
メモ
現在使っているスマホの契約者と、乗り換えた後のスマホの契約者の名義を変更する場合、
- 今使っているスマホの契約者の本人確認書類
- 新しいスマホの契約者の本人確認書類
の2つが必要です。
③支払いに使うクレジットカードや銀行口座
また、キャリアを乗り換えた後の月々の利用料金の支払いの設定をするのに、
- クレジットカード
- キャッシュカードまたは預金通帳+金融機関お届け印
のどちらかが必要となります。
いずれも本人名義もしくは家族名義のものであれば利用可能です。
まとめ
ここまでキャリアを乗り換える前にやるべきことをまとめて紹介してきました。
同じ機種でも機種変更するよりキャリアを乗り換えたほうが安くなるので、少しでもスマホ代を安くしたい方は2年後とのキャリア乗り換えがおすすめです。
最初は難しく感じるかも知れませんが、慣れてしまえば簡単に乗り換え手続きができるので安心してキャリア乗り換えをしてみてください。