5G移行により、三大キャリアと格安SIM業者同士で「プラン発表合戦」が勃発しています。
ある社がプランを発表すれば、また別な社がそれを上回るプランで対抗する......といった形です。
しかしドコモが発表した「ahamo」は、他社を大きくするプラン内容でした。
auの自滅などもありましたが、ahamoによって優位なポジションを取ったようにも見受けられます。
ところが「日本通信」が、ドコモの牙城をおびやかす対抗プランを(やたらと敵意丸出しで)発表しました。
本記事では、日本通信が発表した対抗プランについて、詳しく解説します。
キャリア新プランに対抗!格安SIM11社、新料金プラン比較
ドコモの「ahamo」、auの「povo」、ソフトバンクの「LINEMO]と新プランが誕生し、これらに乗り換えた人も多いでしょうが、このキャリアの20GBプランに対抗して、格安sim各社新料金プランに変更しているところも多いのです。
日本通信のドコモ対抗策、「合理的20GBプラン」
(引用:日本通信)
日本通信が出したドコモ対抗プラン(※1)は、「合理的20GBプラン」という、少し変わった名前が付けられています。
これが正式名称です。
同プランは、月額2,178円(税込)という他社よりも1,100円安い利用料金で、
- 20GBのデータ量
- 月70分の通話
を提供する、かなり強烈なプランです。
ちなみに、2021年2月18日リリースされているサービスなので、今すぐでも利用できます。
さらに、「月々のデータ通信量を自分で決められる」という仕組みもあります。
具体的には、20GBから30GBの間で、1GB単位で「今月はいくら使うかを決められる」わけです。
つまり、結局は「使ったデータ通信量が少なければ料金も安くなる」という仕組みになっています。
2021年、ドコモはこの仕組みと同様を、「ギガプラン上限設定オプション」として発表していました。
しかし同様の仕組みは、日本通信が2017年から提供しているもので、別にドコモだけがやっていることではありません。
この点について日本通信は、「ウチのアイデアをドコモに真似していただいて光栄です」と、嫌味を言っています。
なぜここまで敵意をむき出しにしているのかはさておき、要するにデータ通信量では、「合理的20GBプラン」はahamoと同等の使い勝手を持っているわけです。
日本通信は、プラン名にあるように、もともとは「月額1,980円(税別)で16GB」で提供されていました。
そしてドコモを狙い撃ちするかのように、「ドコモが新料金へ移行したら20GBにする」と考えていたようです。
しかしドコモ(とKDDI、ソフトバンク)の動向を見て、20GBの導入を前倒ししたとのこと。
いろいろと価格面で争っていて大変そうですが、ユーザーからしてみれば、争ってもらえればもらえるほどオトクになります。
今後もドコモがやり返して、さらに強力なプランが選択できるようになるかもしれませんね。
そうでなくとも、現行の「合理的20GBプラン」があまりにも強力です。
三大キャリアを使っている人は、一度でいいから日本通信への切り替えを検討してみましょう。
また、驚くべきことに「契約縛り」と「違約金」を設定していないのも重要です。
つまり日本通信は、「いつでも自由に抜けたり入ったりできる」、とてもオープンなサービスを提供しています。
これなら試しやすいし、提供されているサービスが合わなかったときもノーリスクで契約を解除することが可能です。
※1ドコモだけではなく、KDDIとソフトバンクにも対抗している向きもある。
ちなみに、日本通信はどんな会社? 評判は?
(引用:日本通信)
ところで、「日本通信って何?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
今回のプラン発表合戦で、初めて名前を聞いた人もいるでしょう。
日本通信は、基本的に「格安シムカードを取り扱っている会社※2」と考えて問題ありません。
要するにUQ mobileなどと、やっていることは同じです。
日本通信は、まだ格安SIMが出回っていない時期から、先立って格安SIM業者に取り組んでいました。
「b-mobile」という格安SIMを、ひっそりと提供していたのです。
つまり格安SIM業者としては老舗中の老舗であり、とても安心できる会社だと考えてかまいません。
日本通信は、普段から格安SIM業界では、割と静かにしていました。
しかしahamoの発表を受けて、三大キャリアで繰り広げられているプラン競争に、本気で殴り込んできたというわけです。
その結果が、三大キャリアを圧倒する「合理的20GBプラン」でした。
※2:厳密には傘下にある日本通信SIMの事業。
日本通信と対抗プランとドコモなどの三大キャリアを比較する
続いて、日本通信の「合理的20GBプラン」と、ドコモの「ahamo」を比較してみましょう。
合わせて、SoftBank、auとも比較しています。
社名/プラン名 | 月額利用料金 | 月額のデータ通信量 | 通話 |
日本通信 合理的20GBプラン | 2,178円(税込) | 20GB | 月70分まで無料 |
ドコモ ahamo | 2,970円(税込) | 20GB | 1回5分まで無料 |
ソフトバンク LINEMO | 2,728円(税込) | 20GB | 5分間かけ放題550円(税込) |
au povo | 2,728円(税込) | 20GB | 5分間かけ放題550円(税込) |
というように、日本通信の合理的20GBプランが頭ひとつ抜けている感じがします。
そもそもahamoより更に792円安いというのが、どう考えても大きなメリットですよね。
「月70分まで通話無料」というのは、人によっては大きなメリットになります。
ほとんど通話をしない人であれば、基本的に通話料は無料か定額でおさえられるはずです。
データ通信量については、三大キャリアと日本通信の間で違いはありません。
本来は16GBの予定でしたが、(おそらく少し無理して)20GBまで引き上げています。
本当によくできたプランだと言えるでしょう。
ただし、日本通信にまったくデメリットがないわけではありません。
まず、「スマートフォンとのセット販売が存在しない」点が、小さいながらもデメリットとして挙げられます。
つまり日本通信を利用する場合は「スマートフォンを持ち込む」必要があります。
また、「家族割」といった各種割引が、現状ではほぼ存在しない点にも注意。
いい意味でも悪い意味でも「2,178円/月」で固定されているので、その点とうまく向き合っていく必要があります。
キャリア新プランに対抗!格安SIM11社、新料金プラン比較
ドコモの「ahamo」、auの「povo」、ソフトバンクの「LINEMO]と新プランが誕生し、これらに乗り換えた人も多いでしょうが、このキャリアの20GBプランに対抗して、格安sim各社新料金プランに変更しているところも多いのです。
まとめ
今までは表に出てこず、ひっそりとしていた日本通信。
しかしahamoの登場により、「合理的20GBプラン」を打ち立てて殴り込みにかかってきました。
細かいところにもメリットが点在しますが、とにかく「三大キャリアとほぼ同じ条件なのに、1,000円近く安い」というのがあまりにも強力です。
ぜひ一度、日本通信への乗り換えも検討してみましょう。